割賦販売法(かっぷはんばいほう、昭和36年法律第159号)とは、日本の法律である。割賦販売等に係る取引を公正にし、その健全な発達を図ることにより、購入者等の利益を保護し、あわせて商品等の流通及び役務の提供を円滑にし、もつて国民経済の発展に寄与することを目的とする(1条)。当初は現金販売を行う小売り事業者と割賦販売を行う事業者との間の取引秩序を図ることを主眼とする法律であったが、後の改正により、購入者等の利益を保護することを目的として追加するとともに、民事的効力に関する規定を盛り込んだ。消費者信用のうち販売信用に関して規定する中心的な法律である。
割賦販売とは、売買代金を分割して毎年あるいは毎月(月賦販売)定期的に支払うことを約束した売買をいう。割賦販売には、ある程度代金が積み上がってから買主に目的物を引き渡す場合と、最初に目的物を買主に引き渡してしまう場合がある。前者の場合については、目的物を引き渡さない間に売主が倒産してしまうと、大勢の買主に迷惑を及ぼす。後者の場合には、売主が代金債権を担保するため、所有権留保を行ったり、違約罰を定めたりするなど、とかく経済的地位が劣り事情に疎い買主に不利過酷な条件が付されがちである。そこで、割賦販売法によって割賦販売に規制をかけることが要請された。
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主な内容 [編集]
クーリングオフ - クーリングオフとは、一定期間、無条件で申込みの撤回または契約を解除できる法制度をいう。割賦販売法では、指定商品の売買において、2ヶ月以上の期間にわたり3回以上に分けて代金を支払う契約である場合に、契約書面受領の日から8日間に限って書面をもって行使できる(同法4条の4、29条の3の3、30条の2の3。)。指定商品(指定権利、指定役務)とは、割賦販売法施行令(昭和36年政令第341号)1条とその別表で定められた商品等をいう。指定商品は書籍・印章・時計・かつら等54種、指定権利は体重を減ずるための施術を受ける権利・保養施設又はスポーツ施設を利用する権利・語学の教授を受ける権利など7種、指定役務は結婚を希望する者を対象とした異性の紹介・技芸又は知識の教授など10種が定められている。また、クーリングオフに関して本法と特定商取引法が重複して該当する場合は、本法を適用せず特定商取引法を適用する(第4条の4 第8項 第1号など)。
抗弁の接続 - 抗弁の接続とは、通常は第三者には対抗できない抗弁を、一定の場合に認めることをいう。割賦販売により商品を購入した場合、商品に瑕疵があれば、買主は売主に対して代金支払いを拒める(支払停止の抗弁)。そして、買主が信販会社から信用供与を受けている場合、第三者たる信販会社の支払請求に対してもこの支払停止の抗弁を主張して、支払を拒める(抗弁の接続)。これは割賦販売法30条の4に定められている。